「安芸の小京都」竹原の町おこしはバンブーで
午後の日射しを浴びて竹の外装がきらきらと反射する
リノベーションして再生させた。
現在は「たけはら竹夢楽団」の練習場と
竹楽器の工房をかねている
ポロンポロロ〜ンと響く竹の音は柔らかく余韻がながい。奏者は竹原の町に住む枝長實盛さんで「たけはら竹夢楽団」の演奏指導をしている。
 竹夢楽団は竹の町、竹原市のNPO法人ネットワーク竹原の佐渡泰さんが中心となり運営している竹楽器の楽団だ。地元の小学生と女性たちで構成されている。佐渡さんは竹原市内の小吹という竹林がある町の生まれで、竹に親しんで育った。竹を生かした町づくりのひとつとして楽団を結成した。
広島県竹原市は瀬戸内海に近い小さな町で、尾道まで車で40分程。県下に広がる竹を使った町おこしをしている。竹原は歴史ある古い町並みが保存され、そのあたりは「安芸の小京都」と呼ばれて情緒がたっぷりと薫る。重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
「竹原格子」
道に突き出た出格子は、雨風にさらされ飴色になっている。
今では出格子に竹製の花入れに花を飾っている家が
あちらこちらにみうけられた
 町の大通りから筋を入ると、あたりの雰囲気はガラリと変わる。電柱も排除された町は、舗装された道路さえも景観の一部となっている。平安時代は京都・下鴨神社の荘園として栄えた。山の手に設けられた西方寺の普明閣は朱塗りの舞台造りで、清水を模して当時の権力者が建てたと伝わっている。江戸時代には、赤穂から教わった製塩業で財をなし塩の町?として豊かな町人文化が築かれた。
 また、酒造業も盛んだったので町を歩けば、大きな蔵を連ねた町家がたくさん見られ、往時の華やかだった町人の生活が垣間見える。「竹原格子」と称される軒先の出格子は、ガラス窓のない時代の明かり取りと風通しだった。当時の豪商たちが贅を競ったのだろうか、意匠が凝らされてとても美しい。
竹夢楽団は、年に数回ライブを行っている。活動を始めてまだ間もないが、竹原の町の名物として人気がでてきた。町全体で取り組んでいる竹の町おこしは、これからもさらに発展していく。
アンクルンはインドネシアが生まれ故郷。ぽろ〜んと優しい音だ。
竹の産地・インドネシアでは多種の竹楽器がつくられている
佐渡 泰さん 「ネットワーク竹原」理事長(写真左)
枝長實盛さん(写真右)
佐渡さんは竹原市の竹文化振興と歴史ある街の
環境保存に日々奔走する。
さまざまなイベントを仕掛けて、竹原の町を盛り上げる
竹原の町は静かだ。江戸後期の町並みが
そのままに保存されている。
タイムスリップしたかのような町は、
漆喰の白壁と狭い横丁が
雰囲気をつくりだす
(翼の王国 2006.3.1)